#恐ろしいことが起こるのは、外からではない

 「あなたがたはまだ眠っている。休んでいる。時が近づいた。
 人の子は罪人たちの手に引き渡される。立て、行こう。見よ、
 わたしを裏切る者が来た。」イエスがまだ話しておられると、
 十二人の一人であるユダがやって来た。(マタイ26:45-47)

+イエスはひとつの秘密を、最後の晩餐の時まで、弟子たちに隠
 していた。なるほどイエスは、自分の苦難の道について、弟子
 たちにすでにいくつかのことを語ってきた。しかし、最も大き
 な秘密はまだ明らかにされていなかった。聖なる晩餐における
 最後の集まりの時になって初めて、イエスはその秘密を弟子た
 ちに語ったのである。「人の子は罪人らの手に渡されるのだ」
  しかも、裏切りによって……。「あなたがたのうちのひと
 りが、わたしを裏切ろうとしている」。
 「敵」だけでは、イエスを思いのままにすることはできない。
 それゆえ、そこに「友」が加わる。最も近い友が、イエスを捨
 てる。弟子が、イエスを裏切る。最も恐ろしいことが起こるの
 は、外からではなく、内からである。イエスのゴルゴダへの道
 は、弟子の裏切りとともに始まるのである。ある者は眠ってい
 る。ゲッセマネにおけるあの眠りをどのように理解したらよい
 のであろうか。ある者は裏切る。そしてついに「弟子たちはみ
 な、イエスを見捨てて逃げ出して」しまうのである。
                      ボンヘッファー

 | BLOG TOP |